トウ立ちが遅く、万能のナッパ
ビタミン菜(びたみんな)
Vitamin-na / アブラナ科 Brassica rapa
中国導入のタアサイから分れた「ちぢみ菜」と抽苔しにくい「四月しろ菜」を交雑させ、島根県農事試験場が1954年に選抜固定した。
一袋あたり: 粒数 2,000粒以上 内容量 8ml
【特徴】
寒さに強く、低温感応性が鈍いので春まきでもトウ立ちしにくい。葉質やわらかく癖のない味で、ビタミンAの含有量が特に多い。秋まき越冬野菜として、また春まき用青菜として、家庭菜園に最も適した作りやすい万能菜。
【用途】
湯通ししておひたしにしてもいいし、味噌汁の実や煮物にしても癖のない味が様々な味付けにマッチする。漬け菜としては浅漬での利用が多い。タアサイの系統が入っているので、炒めてもおいしい。トウ立ちした花菜も美味。
■蒔きどき 春、秋
■採種地 中国
■発芽検定月 2025年6月
■発芽率 85%以上
■種子加工 なし
■種子消毒 なし
【商品詳細】
■収穫期
ほとんど周年。秋まきで11~4月。春まきして5~7月。
■播種期
春3~6月。秋9~10月。
■発芽適温
15〜20℃
■播種法
普通の菜類と同じ。スジまきまたはバラまき。
■覆土
普通 (通常タネの厚みの2、3倍)水気さえあれば生える。
■生育適温
10〜25℃
■栽培法
発芽後、適宜間引いて育てる。(間引いたものは、つまみ菜として吸い物などに)厳寒期は播種から生育期間中を通じポリトンネルで防寒、酷暑期は寒冷紗等の利用で防虫してやれば、周年栽培可能。一般の菜類は春、櫻の開花前にまくとトウ立ちの危険性があるが、ビタミン菜は彼岸前後からまける。
■採種法
菜の花を咲かせ、莢に実がいったら刈り取り、莢から種子を外し乾燥する。自家不和合性なので同品種を複数株用意することと。他のアブラナ科野菜との交雑に注意。
■種子寿命
一般菜類に準じ常温で2~3年(やや長命の部類)
■休眠
種子が完熟し乾燥した後は、休眠期は無い。
■種子保存法
日に当ててよく乾燥し、冷蔵庫など低温低湿度の場所に。
※注意事項
1:種子を食用、飼料用に使用しないで下さい。
2:小児の手の届かない場所に保管して下さい。
3:直射日光を避け、涼しい所で保管して下さい。
野口勲氏プロフィール野口のタネ・野口種苗研究所代表
1944年生まれ。
全国の在来種・固定種の野菜のタネを取り扱う種苗店を親子3代にわたり、埼玉県飯能市にて経営。
伝統野菜消滅の危機を感じ、固定種のインターネット通販を行うとともに、全国各地で講演を行う。
著書に「いのちの種を未来に」「タネが危ない」、共著に「固定種野菜の種と育て方」等。
家業を継ぐ前には、漫画家・手塚治虫氏の「火の鳥」初代担当編集者をつとめた経歴を持つ。
野口のタネ・野口種苗研究所(
http://noguchiseed.com/)
タネが危ない!わたしたちは「子孫を残せない野菜」を食べている。いま世界の農家で使われているほとんどのタネが「F1」と呼ばれる一世代限りしか使えないタネ。そしてF1の中でもオシベがない「雄性不稔」と呼ばれる、生物学的には異常なタネが増えていると言います。
食糧生産の効率化のために増え続けるF1のタネ、私たちの食の安心や安全は守られているのでしょうか?
---- 雄性不稔植物を使ったF1種の作り方 ----
まず改めて簡単に用語のおさらいです。
● F1種:異なる性質を持つタネを、人為的に掛け合せてつくった、雑種の一代目のこと。異種を掛け合せてつくるイイとこ取りの種です。
● 除雄:作物が自家受粉(自分の花粉で受精すること)しないように雄しべを手で取り除くことを言います。F1種は「雑種」であるため、自家受粉されては目的の雑種がつくれないため、除雄が必要になります。
● 雄性不稔:植物の葯(やく)や雄しべが退化し、花粉が機能的に不完全になることを言います。人間で言えば、男性側に原因のある不妊症と同じです。
---- 雄性不稔植物はどのように生まれるのか? ----
とても便利な雄性不稔植物ですが、どのように生まれてくるのでしょうか?
ズバリそれは、突然変異によるミトコンドリア異常によって生まれてくるのです。
ミトコンドリアとは簡単に言えば、細胞のさまざまな活動に必要なエネルギーのほとんどを、直接あるいは間接的に供給する器官です。この、生物にとって必要不可欠なミトコンドリアに異常をきたすことによって雄性不稔植物が生まれてくるのです。つまり、今私達が口にしているものの多くは、このようなミトコンドリアに異常のある野菜ということになります。このような異常のあるものを食べて続けても体への影響は無いのでしょうか?
タネをつなごう固定種とは「固定された形質が親から子へ受け継がれる種」のことを言います。
つまり、親としていいものを選んで選別淘汰していき、そのいいものを遺伝的に固定していき、安定したものを栽培していくということです。それが京野菜などの伝統があり、個性を持った野菜として根付いています。
固定種の利点は、遺伝子が固定されているため、自家採種が基本的に可能であること。
野菜を成熟させて、種まで採ることは決して簡単なことではありませんが、私たちが食べているお野菜たちの一生を見守ることができるのはとても素晴らしい体験になるでしょう。
野菜たちは私たちに食べられるために育つのではなく、種を残して子孫を繋ぐのが彼らの一生です。種を残したいという植物たちのエネルギーは凄まじく、全く違う姿になるものもあります。そんな姿を見ることによって、改めて食べもののありがたさを感じることができるでしょう。