『NVC 人と人との関係にいのちを吹き込む法』マーシャル・B・ローゼンバーグ[著]・安納献[監訳]・小川敏子[訳]
¥2,090 税込
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NVC=非暴力コミュニケーション
どうしたら、この気持ちが伝わるのだろう?
教育や子育て、医療、ビジネスの現場で注目される、全く新しいコミュニケーション手法。暴力や対立を、互いが思いやる機会に変える方法を伝授。世界中で読まれている「話し方」の教科書。
暴力や対立、偏った物の見方を排し、対話を導く。
実りある対話を妨げ、暴力や対立を生み出している原因は、普段、わたしたちが慣れ親しんでいる話し方や考え方のなかにありました。わたしたちが知らないうちにしている「比較」や「評価」「決めつけ」が、誤解や無用な争い、暴力や怒りを生み出していたのです。
本書は、そうした暴力や対立を排し、人を思いやる実りある対話へと導くためのコミュニケーション手法(NVC=非暴力コミュニケーション)を伝授します。具体的には、相手を評価したり決めつけたりするのではなく、「自分が抱いている感情」や「自分が必要としていること」に耳を傾け、それを肯定的な言葉で相手に伝えることで人生をより豊かなものにする方法です。NVCの要諦はとてもシンプル。それは次の4つの要素に意識を集中させることです。
1. 評価をまじえず、行動を「観察」する
2. 観察したことに対して抱いている「感情」を突きとめる
3. そうした感情を生み出している要因、「何を必要としているのか」を明らかにする
4. それを具体的な行動として「要求」する
NVCの提唱者であるローゼンバーグ氏が著した本書は、30以上の言語に翻訳され、全世界で60カ国以上、100万部超の人たちに読まれているNVCの教科書でありバイブルです。世界各地の紛争地域でなされた事例や、親子あるいは夫婦での対話、学校や職場、医療やカウンセリングなど身近な事例が多数紹介されています。
さらに近年ではマイクロソフトCEOのサティア・ナデラ氏がトップ就任直後に本書を幹部社員たちに薦めるなど、ビジネスの現場でも大いに注目されています。原著第3版の日本語翻訳版にあたる本書では、「紛争を解決するための方法」を新たに第11章として新設するなど、よりビジネスの現場のニーズにも応える内容となっています。2016年12月、ソーヤー海さんによるNVCキャンプが鹿児島で開催されました。そこに参加した店主・三宅がブログに感想をまとめています。NVC合宿より下山(2016/12/15)
目次謝辞
序文
第1章 心の底から与える??非暴力コミュニケーションの核心
第2章 思いやる気持ちを妨げるコミュニケーション
第3章 評価をまじえずに観察する
第4章 感情を見極め、表現する
第5章 自分の感情に責任を持つ
第6章 人生を豊かにするための要求
第7章 共感をもって受け取る
第8章 共感の力
第9章 思いやりを持って自分自身とつながる
第10章 怒りをじゅうぶんに表現する
第11章 紛争を解決する
第12章 力を防御的に使う
第13章 自分を解放し、人に助言する
第14章 NVCで感謝を表現する
エピローグ
参考文献
索引
監訳者あとがき
暴力から共感へ人から一方的に決めつけられ批判されるような局面では、どうしても自分を擁護したり、身を引こうとしたり、反撃したりしがちだ。しかし、NVCに切り替えることで、自分と相手について、自分の意図したことについて、相手との関係について新しい視点からの理解が可能になる。その結果、抵抗や防衛、暴力といった反応は最低限に抑えられる。評価や判定を下すことに注意を向けるよりも、観察し、感情に気づき、何を必要としているのかを明確にすることに集中すれば、深い共感へとつながることができる。(本文より)
単行本(ソフトカバー): 392ページ
出版社: 日本経済新聞出版社; 新版
発売日: 2018/2/17
サイズ: 18.8 x 12.8 x 2.1 cm
NVCカード紹介
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著者紹介
マーシャル・B・ローゼンバーグNVCの提唱者であり、国際的な平和推進組織CNVC(Center for Nonviolent Communication)の設立者。年間250日以上をかけて世界中を飛びまわり、数百におよぶ地域コミュニティー、国際会議、戦争で疲弊した地域などでNVCを伝える活動を精力的に続けてきた。「暴力に代わる平和的な選択肢」を提供する新しいコミュニケーション手法に強い関心を抱きながら、治安の悪かったデトロイト近郊で育つ。カール・ロジャースのもとで研究をおこない、1961年ウィスコンシン大学で臨床心理学の博士号を取得。その後の人生経験と比較宗教研究を通じて、本書のテーマである「NVCのプロセス」を開発。連邦政府から受託した学校教育プロジェクトで、NVCを用いた「調停とコミュニケーションのトレーニング」をおこなうなどの実践を経て、1984年のCNVCを設立。現在、世界35カ国で180名以上のCNVC公認トレーナーが活動している。アメリカ・ニューメキシコ州アルバカーキ在住。ギターやパペットを手に、世界の紛争地帯を旅した時の体験を語りながら、「より平和で満たされた世界をつくりだすための方法」を精力的に説く。監訳者紹介
安納 献(あんのう・けん)日本国内でNVCのワークショップをファシリテートする傍ら、NVCとゆかりの深いアレクサンダー・テクニーク(体の使い方の基礎トレーニング)の認定教師として教師養成学校でディレクターを務める。東京生まれ。国際基督教大学卒業。2006年より、アメリカをはじめとする各国からトレーナーを招聘して日本各地でNVCのワークショップを開催する他、自らも世界各地のプログラムに参加。その理解とスキルは、ローゼンバーグをはじめとする多くのCNVCトレーナーから信頼を得ている。訳者紹介
小川敏子(おがわ・としこ)翻訳家。東京生まれ。慶應義塾大学文学部英文学科卒業。小説からノンフィクションまで幅広いジャンルで活躍。訳書に、ジェシー・ニーレンバーグ著『話し方の心理学』、ルース・ドフリース『食糧と人類』、クレオ・コイルの「コクと深みの名推理」シリーズなどがある。