『地球のくらしの絵本1 自然に学ぶくらしのデザイン』四井真治 [著] 宮崎秀人 [立体美術] 畑口和功 [写真]
たくさんの生きものがくらしている地球。そんな地球や生きものたちとともに生き、太陽のエネルギーや水や風の流れ、生きものの力をじょうずに生かすくらしとは? 地球のしくみにかなった「くらしの場」のつくり方を考える。
目次地球は、いのちの星 2
くらしは、時間と風土のなかでつくられる 4
くらしは、小さなものの集まり 6
くらしの場所を選ぼう、地形や気象を知ろう 8
まず敷地を紙に描いてみる 10
箱庭に地形を再現し、敷地の境界線を入れる 12
目印になる木と、まわりの景色を入れよう 14
土や植生、動物などの自然環境を調べよう 16
どんな資源があるか調べよう 18
「くらしのしくみ」を考えよう 20
まず家と畑、植栽の位置を決めよう 22
「水の流れ」を考えよう 24
「エネルギーの流れ」を考えよう 26
不都合がないかを確認しよう 28
自分たちのくらしを「小さな地球」に 30
はじめにわたしたち人間は、地球人だ。地球にすむ、人間もふくめたたくさんの生きものは、約40億年かけてさまざまに進化し、環境をつくってきた。そのいのちの営みの中で、多種多様な生きものがつながり、大気や土をくらし心地のいい場へと変えてきたんだ。そんな「地球のくらし」をデザインしよう。
著者あとがきから 私は小さい頃から「ほんとうの豊かさとは何か?」「日本人とは何か?」というようなことを考える、ちょっとへんな子どもでした。「お金をたくさん稼いだり、りっぱな家に住んだり、それもひとつの豊かさかもしれないが、ほんとうの豊かさだろうか?」「日本人で日本にくらしているのに、なぜ日本の気候にあわない西洋的な家に住んだり、洋服を着ているのだろう?」と、そんなことばかり考えていたのです。ちょうど環境問題が大きくとりあげられた時代でもありました。
そんなわけで大学では林学を学び、卒業後は「日本のくらし」を提案すべく大工になろうかと迷った末に、大学院で自然を回復させる緑化工学を学び、会社に就職しました。しかし、環境問題はいくら緑化技術が発達しても解決するものではなく、人びとの価値観やくらし方が変わることが必要だと実感し、よりくらしに密着する有機農業のアドバイザーをめざして、卒業した大学がある長野県で、パーマカルチャーをとりいれたくらしをはじめました。
私たち家族もまだ、独自のパーマカルチャーのくらしをつくりつづけている過程にあります。パーマカルチャーは考え方であって、だれかの手法を真似するものではありません。それは風土の中でくらしながら感じ、考え、そして工夫することでひとつの形となり、文化として引き継がれていくべきものです。なぜなら、そのことが人間のくらしを持続可能にする力になるからです。
(一部抜粋)
パーマカルチャーとは?パーマネント(永久の)とアグリカルチャー(農業)、あるいはカルチャー(文化)を組み合わせた言葉で、「永続的な農業」「永続的な文化」ともいいます。1970年代にオーストラリアのビル・モリソンとデビッド・ホルムグレンのふたりが提唱した考え方で、自然と調和した持続可能なライフスタイルを総合的につくりあげていくことをめざしています。植物や動物、そしてくらしに必要な水やエネルギーなどをどのようにくらしの場にデザインし、また、それらの間にいい関係をつくりあげていくのか、パーマカルチャーの考え方の中には、さまざまなくふうやヒントがあります。
大型本: 31ページ
出版社: 農山漁村文化協会
発売日: 2016/2/25
サイズ: 28 x 21 x 1 cm
著 四井真治(よつい しんじ)1971年福岡県生まれ。信州大学農学部森林科学科、農学研究科修士課程にて緑化工学を学ぶ。緑化会社や肥料会社などに勤務後2001年に土壌管理コンサルタント、パーマカルチャーデザイナーとして独立。人がくらすことで場が豊かになるくらしのしくみ(小さな地球)を提案し、八ヶ岳南麓の自宅敷地で自ら実践している。日本文化の継承を取り入れたくらしのしくみを提案するパーマカルチャーデザイナーとして、国内外で活動。立体美術 宮崎秀人(みやざき ひでと)1972年、東京都に生まれる。東海大学教養学部美術科卒業。雑誌編集者などをへて、アニメーションの美術制作、キャラクターグッズなどの立体造形を制作。絵本に『つくってあそぼう 油の絵本』(農文協)、『ぼくのうちはどうぶつえん』『むしばくん』(ブロンズ新社)など。写真 畑口和功(はたぐち かずのり)1949年生まれ、日本大学芸術学部写真学科卒業。大阪高島屋宣伝部在籍中、朝日広告賞等受賞。その後イタリアへ渡りスタジオをミラノに開設、国内外で活躍。在伊37年を経て現在八ヶ岳山麓に移住。日本広告写真家協会会員、大阪芸術大学短期大学部客員教授。
農山漁村文化協会
(のうさんぎょそんぶんかきょうかい)近代化は、あらゆる場面で生産効率を高め便利な生活をもたらしましたが、自然と人間の関係を敵対的なものに変えてしまいました。
農文協は、農と食・健康・教育を軸心として「いのちの流れ」を呼びおこし、都市と農村の関係を変え、自然と人間の調和した社会を形成することをめざして、総合的活動を展開する文化団体です。
※こちらの価格には消費税が含まれています。
※別途送料がかかります。送料を確認する
送料・配送方法について
この商品の送料・配送方法は下記のとおりです。
¥17,820以上のご注文で国内送料が無料になります。
※¥17,820以上のご注文で国内送料が無料になります。