果色は濃緑色でツヤがあり、果揃い良い中型のピーマンです。草勢強く、栽培容易で家庭菜園に最適の多収穫種です。
柔らかく食味抜群の栄養野菜です。
名称:伊勢ピーマン
内容量:1ml,75粒
採種地 長野県
蒔きどき 2月(温床)5月(直播)
種子加工 なし
種子消毒 なし
特 徴・用途草姿は開張性で分岐性があり、最盛期にはT時型の草姿となります。果は長型を帯び、長さ6から7cm、径3から4cm位の中型、果色は光沢のある鮮緑色。
肉質柔らかく料理用に最適。肉詰めや炒め物、てんぷら、サラダなどどんな料理にも向く。
育て方、タネの取り方
● 収穫期:夏から秋
● 播種期:温床育苗では1月下旬から。直播きの場合5月以後。
● 発芽適温:30℃前後で、最高35℃・最低15℃
● 生育適温:最低10℃以上
● 栽培法:露地への定植・播種は、地温が18℃以上と、充分温かくなってから行う。土壌病害である青枯病や立枯性疫病には弱いので、同じナス科野菜との連作を避ける。
畦幅70cm、株間60cm位に定植するのが適当です。
● 播種法:光線が当たらず、多少温度変化があったほうが良い。
● 覆土:タネが隠れ発芽までの二週間湿度がとれる程度。
● 採種法:一株あたり5,6個の良果を選び、赤くなった完熟果を収穫後数日追熟し、切開いて種を出す。水洗はしない。褐色や黒いタネがあったら取り除く。
● 発芽検定月:2021/11 発芽率 75%以上確認
● 種子寿命:常温で約4年
● 休眠:ない
● 種子保存法:よく自然乾燥したら低温低湿度の場所に保管する。
※注意事項
1:種子を食用、飼料用に使用しないで下さい。
2:小児の手の届かない場所に保管して下さい。
3:直射日光を避け、涼しい所で保管して下さい。
野口勲氏プロフィール野口のタネ・野口種苗研究所代表
1944年生まれ。
全国の在来種・固定種の野菜のタネを取り扱う種苗店を親子3代にわたり、埼玉県飯能市にて経営。
伝統野菜消滅の危機を感じ、固定種のインターネット通販を行うとともに、全国各地で講演を行う。
著書に「いのちの種を未来に」「タネが危ない」、共著に「固定種野菜の種と育て方」等。
家業を継ぐ前には、漫画家・手塚治虫氏の「火の鳥」初代担当編集者をつとめた経歴を持つ。
野口のタネ・野口種苗研究所(
http://noguchiseed.com/)
タネが危ない!わたしたちは「子孫を残せない野菜」を食べている。いま世界の農家で使われているほとんどのタネが「F1」と呼ばれる一世代限りしか使えないタネ。そしてF1の中でもオシベがない「雄性不稔」と呼ばれる、生物学的には異常なタネが増えていると言います。
食糧生産の効率化のために増え続けるF1のタネ、私たちの食の安心や安全は守られているのでしょうか?
---- 雄性不稔植物を使ったF1種の作り方 ----
まず改めて簡単に用語のおさらいです。
● F1種:異なる性質を持つタネを、人為的に掛け合せてつくった、雑種の一代目のこと。異種を掛け合せてつくるイイとこ取りの種です。
● 除雄:作物が自家受粉(自分の花粉で受精すること)しないように雄しべを手で取り除くことを言います。F1種は「雑種」であるため、自家受粉されては目的の雑種がつくれないため、除雄が必要になります。
● 雄性不稔:植物の葯(やく)や雄しべが退化し、花粉が機能的に不完全になることを言います。人間で言えば、男性側に原因のある不妊症と同じです。
---- 雄性不稔植物はどのように生まれるのか? ----
とても便利な雄性不稔植物ですが、どのように生まれてくるのでしょうか?
ズバリそれは、突然変異によるミトコンドリア異常によって生まれてくるのです。
ミトコンドリアとは簡単に言えば、細胞のさまざまな活動に必要なエネルギーのほとんどを、直接あるいは間接的に供給する器官です。この、生物にとって必要不可欠なミトコンドリアに異常をきたすことによって雄性不稔植物が生まれてくるのです。つまり、今私達が口にしているものの多くは、このようなミトコンドリアに異常のある野菜ということになります。このような異常のあるものを食べて続けても体への影響は無いのでしょうか?
タネをつなごう固定種とは「固定された形質が親から子へ受け継がれる種」のことを言います。 つまり、親としていいものを選んで選別淘汰していき、そのいいものを遺伝的に固定していき、安定したものを栽培していくということです。それが京野菜などの伝統があり、個性を持った野菜として根付いています。
固定種の利点は、遺伝子が固定されているため、自家採種が基本的に可能であること。野菜を成熟させて、種まで採ることは決して簡単なことではありませんが、私たちが食べているお野菜たちの一生を見守ることができるのはとても素晴らしい体験になるでしょう。
野菜たちは私たちに食べられるために育つのではなく、種を残して子孫を繋ぐのが彼らの一生です。種を残したいという植物たちのエネルギーは凄まじく、全く違う姿になるものもあります。そんな姿を見ることによって、改めて食べもののありがたさを感じることができるでしょう。