野口のタネ|伏見甘長唐辛子| 辛味が出ない細長唐辛子
¥314 税込
辛味がまったくでない細長の甘とうがらし。江戸時代初期から栽培されている京野菜。早生で性質強健。よく繁茂して果形10から15センチぐらいの果実が一株200個ほど着果する
品質よく辛味が無いので、煮たり、焼いたり、てんぷらなどに用いられる。葉も佃煮にすると箸置きのつまみとして喜ばれる。
内容量 2ml,約130粒
蒔きどき 2月(温床)5月(直播)
種子加工 なし
種子消毒 なし
育て方、タネの取り方
●来歴:唐辛子は中南米原産。16世紀末(戦国時代)に日本伝来。1684年の『雍州府史』に「稲荷付近で栽培」とあり、伏見で古くから作られてきた。
● 収穫期:6月上旬から10月下旬
● 播種期:温床まきの場合では1月下旬から2月。直播きは5月以後。
● 播種法:光線が当たらず、多少昼夜の温度変化があったほうが良い。
● 覆土:タネが隠れ発芽までの二週間湿度がとれる程度。
● 発芽適温:20から30℃ (要変温)
● 生育適温:10℃から40℃
● 栽培法:露地への定植・播種は、地温が18℃以上と、充分温かくなってから行う。最初の果実のついた節から出る分岐2,3本を伸ばし、それより下の枝はかき取る。辛いトウガラシの近くでは栽培しないほうがよい。
● 採種法:自家受粉性だが、虫蝶により交雑することがある。(辛味種と交雑すると辛味のほうが優性なので辛くなる)完熟果を10日追熟し、切開いて種を出し乾燥する。水洗はしない。
● 種子寿命:ナス科植物の中では比較的短命(2?3年)である。
● 休眠:休眠期は無い。
● 種子保存法:よく自然乾燥したら低温低湿度の場所に保管する。
● 発芽検定月:2021/10 発芽率 75%以上確認
●採種地:中国
●種子消毒:なし
●種子加工:なし
●種子粒数:130粒以上 2ml
●採種人:Takayama
野口勲氏プロフィール野口のタネ・野口種苗研究所代表
1944年生まれ。
全国の在来種・固定種の野菜のタネを取り扱う種苗店を親子3代にわたり、埼玉県飯能市にて経営。
伝統野菜消滅の危機を感じ、固定種のインターネット通販を行うとともに、全国各地で講演を行う。
著書に「いのちの種を未来に」「タネが危ない」、共著に「固定種野菜の種と育て方」等。
家業を継ぐ前には、漫画家・手塚治虫氏の「火の鳥」初代担当編集者をつとめた経歴を持つ。
野口のタネ・野口種苗研究所(http://noguchiseed.com/)
タネが危ない!わたしたちは「子孫を残せない野菜」を食べている。いま世界の農家で使われているほとんどのタネが「F1」と呼ばれる一世代限りしか使えないタネ。そしてF1の中でもオシベがない「雄性不稔」と呼ばれる、生物学的には異常なタネが増えていると言います。
食糧生産の効率化のために増え続けるF1のタネ、私たちの食の安心や安全は守られているのでしょうか?
---- 雄性不稔植物を使ったF1種の作り方 ----
まず改めて簡単に用語のおさらいです。
● F1種:異なる性質を持つタネを、人為的に掛け合せてつくった、雑種の一代目のこと。異種を掛け合せてつくるイイとこ取りの種です。
● 除雄:作物が自家受粉(自分の花粉で受精すること)しないように雄しべを手で取り除くことを言います。F1種は「雑種」であるため、自家受粉されては目的の雑種がつくれないため、除雄が必要になります。
● 雄性不稔:植物の葯(やく)や雄しべが退化し、花粉が機能的に不完全になることを言います。人間で言えば、男性側に原因のある不妊症と同じです。
---- 雄性不稔植物はどのように生まれるのか? ----
とても便利な雄性不稔植物ですが、どのように生まれてくるのでしょうか?
ズバリそれは、突然変異によるミトコンドリア異常によって生まれてくるのです。
ミトコンドリアとは簡単に言えば、細胞のさまざまな活動に必要なエネルギーのほとんどを、直接あるいは間接的に供給する器官です。この、生物にとって必要不可欠なミトコンドリアに異常をきたすことによって雄性不稔植物が生まれてくるのです。つまり、今私達が口にしているものの多くは、このようなミトコンドリアに異常のある野菜ということになります。このような異常のあるものを食べて続けても体への影響は無いのでしょうか?
タネをつなごう固定種とは「固定された形質が親から子へ受け継がれる種」のことを言います。 つまり、親としていいものを選んで選別淘汰していき、そのいいものを遺伝的に固定していき、安定したものを栽培していくということです。それが京野菜などの伝統があり、個性を持った野菜として根付いています。
固定種の利点は、遺伝子が固定されているため、自家採種が基本的に可能であること。野菜を成熟させて、種まで採ることは決して簡単なことではありませんが、私たちが食べているお野菜たちの一生を見守ることができるのはとても素晴らしい体験になるでしょう。
野菜たちは私たちに食べられるために育つのではなく、種を残して子孫を繋ぐのが彼らの一生です。種を残したいという植物たちのエネルギーは凄まじく、全く違う姿になるものもあります。そんな姿を見ることによって、改めて食べもののありがたさを感じることができるでしょう。